先日、医療的ケア児とご家族、支援団体の皆さまとの地域交流会に参加し、音楽に合わせ楽しいひとときを過ごさせていただきました。
交流会に参加させていただいた際に、ご家族の皆さんからは「相談体制が充実してきた」との声をいただくとともに、子どもが大人に成長した後の支援についての不安もお伺いすることができました。
3年前(202年)の9月18日。「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行されました。
「医療的ケア児」とは、日常的に人工呼吸器による呼吸管理やたんの吸引その他の医療行為や、チューブを通じて胃や腸に直接栄養を送る経管栄養が必要な児童のことをいいます。
医療的ケア児の在宅療養は家族の負担が重く、24時間のケアのために保護者が仕事を失ったり、新たな就労を断念せざるを得ない状況が生じていました。
また、保育園などの施設に通うことを希望しても、人員や設備を整えるには財政的負担が生じるため、適切な支援を受けられないという問題が生じていました。
このような課題を背景に、医療的ケア児支援法は成立しました。
この法律では、
・医療的ケア児が在籍する保育所・学校等に対する支援
・医療的ケア児及び家族の日常生活における支援
・相談体制の整備
・情報の共有の促進
・広報啓発
・支援を行う人材の確保
・研究開発等の推進などが示されました。
特に、都道府県には医療的ケア児支援センターの設置が求められました。
このセンターの役割は、
①医療的ケア児・家族の相談に応じた情報提供や助言
②医療・保健・福祉・教育・労働など関係機関への情報提供と研修
を定めています。
愛知県では、2022年に医療的ケア児支援センターを7カ所に設置しました。中核的機能を持つ基幹センター1カ所と、各地を担当する地域支援センター6カ所の体制で全県をカバーしています。
愛知県の地域支援センターは、医療的ケア児の家族や受け入れている保育所・障害福祉サービス事業所からの相談に対応するほか、保育所などへの訪問研修も行います。
それに対し、基幹支援センターは、地域支援センターでは対応できない専門的相談を受けるほか、看護師や保育士などへの研修を実施しています。
こうした愛知県の取り組みは、私が県議時代に公明党愛知県議員団で推進してまいりました。
医療的ケアが必要な子どもとその家族が、充実した豊かな人生を送ることができるよう、将来にわたり安心できるよう、更なる支援を広げていきたいと思います。